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いつからなのか――

気がついた時には既に、この場所にいた。


ここが、場所であるのか――
辺りは、ただひたすらの闇であった。


ずっと前からであるような、ほんの刹那の前のことなのか
ずっと果までもあるような、ほんの一寸の前のものなのか

だた、浮遊感と抱擁感と、空しさと懐かしさと――
そんなところであった。


ふと――
大きな闇の川が、足元に広がっていた。
闇ばかりの世界であるはずなのに、それははっきりとしていた。

ふと――
細い暗黒の橋が、足元から真っ直ぐ伸びていた。
闇の川にかかっているはずなのに、それは確かに存在していた。



進むべきなのか、引き返すべきなのか。
一瞬、躊躇する。

しかし――
どちらが前なのかすら、わからない。
何処から来たのかも、どこへ行くべきなのかも・・・


この橋を、渡るべきであった。
この橋を、渡りたいと願っていた。


一歩、踏み出した。
それは、久し振りのような気がした。
歩き出してみると、驚くほどに軽かった。
足取りは、ゆっくりしたものから早歩きへ。
最後には駆け出していた。
長い髪が風を絡めとる心地よさを感じながら、ひたすらに走っていた。






そこは、暗く、紅く、蒼く、そして―――
破壊と、滅亡と、混沌と―――
そして、白い夢




「ようこそ」

白い夢は、玲瓏たる響きであった。

「ようこそ、魔に魅入られた街へ」


白い夢は――

「そして――おかえり、ナリス」

メフィストは、白く美しく微笑んだ。
「メフィスト――っ」

私はさけび、白い夢の腕の中へ飛び込んだ。












夢、の続き。
ああ。ついに連れてきてしまいました、魔界都市へ・・・

何がすごいって、これ書いた後、管理人2人の間で、ナリス様はばっちり〈区民〉として妄想内に出てくることです。
そのうち、また、何かやらかすかも・・・・


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